マイナーリーグについて

マイナーリーグについて

皆さん、こんにちは。今日はマリーンズの二軍について、そして日本とアメリカのマイナーリーグの違いについてお話しようと思います。

日本とアメリカプロ野球の一番の違いは、マイナーリーグのシステムにあるといっても過言ではないかと思います。アメリカではそれぞれのチームにつき、5つのマイナーリーグチームがあります。それらのチームは若い選手や、まだ経験の浅い選手などの新人の選手達が集まったチーム、そして経験あるベテランの選手がプレイする AAA マイナーリーグチームといったランクに分かれています。選手達はそれぞれのレベルに合ったチーム内で競い合い、次のランクのチームで十分やっていけると認められた場合は一つ上のランクのチームに昇格することができます。そして AAA レベルで十分な能力が認められると、メジャーリーグチームでプレイすることができるのです。

それとは反対に、もし現在のチームレベルに適うような能力が見られない場合は、もう一つ低いランクのチームに移ってプレイすることになります。その選手が持つ最大限の能力が十分に引き出されたということが明白になり、その時点でその選手がメジャーリーグレベルに到達していない場合は、リーグから離れてもらうことになります。このシステムを使う事で、若い選手達が対等に育っていくことができるのです。

日本には各プロ球団につき1つのマイナーリーグ(二軍)しか存在しません。入ったばかりの若い選手達は、自分達より遥かに経験を持つ年輩の選手達と競い合いながら必死で自分の素質や能力を育てようとしています。でもこのシステムは、こういった若い選手達にとってはとても厳しいもので、たくさんの若い選手達が自信をなくしてしまうことになり、入団してから数年間はプロとして実際の試合でプレイができないケースも多々とあるのです。ボビーがどんな必勝法を使うか楽しみです。

個々の選手が自分のスキルを育て能力を最大限引き出すためにも、実際に試合に出てプレイすることが不可欠なのです。日本の今のシステムでは、たくさんの若い選手達の成長を妨げることになってしまっています。それは、ベテランの選手達もいつ一軍に呼ばれても大丈夫なように二軍で調整をしているからです。シーズン中にプレイできるのは100試合程しかないというのに。

各球団において2つのマイナーリーグチームが最低限用意されているべきだと思うんです。1つのチームは一軍でプレイしたことのない若い選手で構成されていて、他の若い選手と対戦し、そしてもしシーズン中でも能力が認められれば、次のレベルのリーグでプレイすることができる。

もう1つのチームは、若い選手に比べて経験もあってベテランの選手達で構成されていて、シーズン中はメジャーリーグでプレイするために調整をするためのもの。そして彼らの試合は一軍が通常プレイするスタジアムで、一軍の試合前に行うこともできると思います。そうすることで監督やコーチは一軍以外のチームにいる選手達の試合を見ることもできて、選手が一軍でプレイできる状態になっていればその選手の手助けもできるでしょう。そうなれば、僕は一軍にいる何人かのコーチが、この二軍のベテラン選手チームの指導も担当するよう提案するでしょうね。そうすることで実際に一軍のマネージャーが直接二軍の若い監督をも同時に育てることができますからね。

僕は日本で監督になれたことをとても幸運なことだと思っています。今シーズンはアメリカから日本に来た監督が2人いますが、日本のプロ野球界においてこれが良いことでもありますし、また悪いことでもあると思うんです。日本のプロ野球界は、若い選手や同じく若い監督を育てる事に関して成功しているとはいえません。先程もお話させてもらったようなマイナーリーグシステムを導入すれば、若い選手を育てることも若い監督を育てることもどちらも可能なことだと思うんです。ファンの皆さんも、ときにスペシャルデーとして早めに球場に来て一軍の試合前に二軍の試合を楽しむこともできたりするでしょうしね。これを可能にするには各チームから少しの金銭的な援助が必要になりますが、有望な若い選手や監督を育ち有能な人材が出てくれば出てくるほどそれにかかる費用なんて十分戻ってくるのですから。

僕はこう思うのですが、皆さんはどう思いますか?

ボビー